こんにちは。あおきです。
私が昔働いていたパティスリーで人気があった焼き菓子の「ポルボロン」
ナッツの香りが香ばしく、ホロホロ食感で食べ出したら止まらないんです。
そして簡単なので今でも家でたまに作ります。
「ポルボロン」という名前、日本ではあまり知られていないかもしれません。
実は「スノーボール」「ブール・ド・ネージュ」の仲間なんです。
スペインの修道院でポルボロンが作られ、それが他の国に伝わったものなんです。
じゃあ3つとも全く同じものなのか?
なぜ修道院でお菓子?
そんなポルボロンの疑問にお答えします。
こちらはポルボロンのレシピです。正直まじでうまいです。笑 ↓↓
ポルボロンってどんなお菓子?
小麦粉、砂糖、アーモンドプードル、ラードなどで作られるスペイン、アンダルシア地方の修道院で生まれた郷土菓子です。
そしてこのポルボロンの一番の特徴としては小麦粉を焼いてから使うという点です。
小麦粉は焼いてから使うことによってグルテンができにくくなり、それを使ったポルボロンはホロホロとした食感になります。
そしてホロホロと口の中で崩れてなくなる前に「ポルボロン」「ポルボロン」「ポルボロン」と3回唱えることができたら幸せが訪れるという言い伝えがある素敵なお菓子です。
この素敵な言い伝えのためクリスマス、結婚式、お正月などのお祝いの日には欠かせないものとなっています。
名前の由来は?
塵のようにホロホロと崩れるというところから、スペイン語の塵を表す「polvo(ポルボ)」に強調語尾の「rón(ロン)」でポルボロンと名付けられたみたいです。
ちなみにポルボロンが日本に伝わったときに「ポルボローネ」と間違った読み方をされたため、日本ではポルボローネという名前の方が浸透しているみたいです。
なぜ修道院でお菓子作り?
中世のヨーロッパではまだ家庭にオーブンがなく、修道院や教会などにしかありませんでした。
そしてそのオーブンは借りることができ、使用料として小麦粉、卵、バターなどを納めていたみたいです。
だから、その材料を使って修道院ではいろんなお菓子が作られ始めたみたいですね。
ポルボロンは修道院で作られていたマンテカード(ポルボロンに比べナッツの配合が少ないお菓子)にヒントを得て出来たお菓子だそうです。
ポルボロン、スノーボール、ブール・ド・ネージュの違いは?
ブール・ド・ネージュとスノーボール、ポルボロンの違いは、小麦粉を焼くか焼かないか、そしてバターかラードのどちらを使うかの違いです。
ブール・ド・ネージュはポルボロンがフランスに伝わったものです。
そしてブール・ド・ネージュとスノーボールはフランス語か英語かという違いなだけで同じものです。
ポルボロンは小麦粉を焼いて、ラードを使い、ブール・ド・ネージュとスノーボールは小麦粉を焼かず、バターを使います。
最後に
お菓子の歴史というかエピソードって面白いですね。
修道院で作られていたお菓子、、なぜ修道院でなのか。
その国、その土地で生まれた食べ物には歴史的背景なんかも関わってくるので、そこを少し知るとお菓子がより一層味わい深いものになってきます。
とはいえ、普段は「おいしいな〜」ぐらいしか思わずに食べてるんですけどね。笑