こんにちは。あおきです。
私の初めての職場はパン屋さんでした。
製造だったので毎日朝早くからパンを作っていました。
工房にはすばらしいミキサー、すばらしい窯、すばらしい道具、すばらしい材料、全てが揃っていました。
でも働いている時はそのことに気付かずパンを作っていました。
パン屋をやめてから家庭でパンを作るようになって思い知りました。
家庭でパンを作ることはパン屋の工房で作ること以上に難しいかも。。
家庭でパンを作るときは職場で作るよりも気を使うことがあります。
でも大切なことに気をつけさえすればパンは誰でも作れます。
そこで今回は家庭でパンを作るときに気を付けることをまとめてみました。
(家庭に限らずなことも書いてありますが。。)
材料は賞味期限内のものを使う
パンの材料は主に、強力粉、中力粉などの粉、脱脂粉乳、牛乳などの乳製品、砂糖、塩、イースト、バターなどの油脂、卵などがあります。
パンを作る上でそれぞれに大切な役割がありますが、家庭でパンを作るときに一番気をつけなければいけないことは、賞味期限です。
パンをたまに作る人は、普段の料理であまり使わない小麦粉(強力粉、中力粉など)、脱脂粉乳、イーストの賞味期限はいつの間にか切れていることが多いと思います。
ではこの3つの賞味期限が切れたらどうなるのかを説明していきます。
小麦粉(強力粉、中力粉など)
強力粉などの小麦粉が賞味期限を過ぎてしまうとダニなどの虫が入り込むことが多く、これはアレルギーにも繋がります。
それと、小麦粉は長期間置いておくと外の湿気を吸収していきます。
なのでこの小麦粉でパンを捏ねると水の吸収が悪くなります。
パンを作るときに水はとても重要です。
水があるからグルテンができしっかりとした生地に仕上がります。
そして水をたくさん吸収することでふんわりとしたパンにもなります。
私は昔、大丈夫だろうと思い賞味期限の切れた小麦粉でパンを作ったことがあります。
結果はもちろん残念な感じのパンになりました。。
脱脂粉乳(スキムミルク)
脱脂粉乳は簡単に言うと水分と脂肪のない牛乳です。
封を開けたものは湿気を吸い、変性したりカビが生えたりします。
お腹を壊すことになるので賞味期限の過ぎたものは潔く捨ててください。
ちなみに脱脂粉乳はダマになりやすいので、小麦粉によく混ぜてから水を入れて捏ねた方がいいです。
イースト
イーストは賞味期限が過ぎたからといって直ちに使えないと言うことはありませんが、湿気を吸うと発酵力は弱まりますし虫が湧いたりという可能性が出てきます。
使う前に十分注意して使用してください。
発酵するかを確認するには、イーストをぬるま湯に入れて少し置きます。
ブクブクと泡が出てきたら大丈夫です。
材料や生地は分量通りに計る
材料はレシピ通りしっかりと計ります。
イーストや塩、水などは少量でも出来上がりに大きな影響があります。
また、生地を分割するときの生地量も同じグラムになるように分割します。
グラムが違うと焼き時間がバラバラになり同じように焼くことができません。
生地を捏ねるときに気を付けること
生地を捏ねるときに気を付けることですが、卓上ミキサーを使う時と手ごねの時とに分かれます。
パン屋さんでは、すばらしいミキサーで大量に生地を捏ねることができるので安定した生地を作れますが、家庭ではそうはいきません。
卓上ミキサーを使うとき
卓上ミキサーを使用する時は、生地の捏ね過ぎに注意します。
家庭では少量を捏ねるときが多いと思います。
少量をパワーのあるミキサーで捏ねると、捏ね過ぎになることが多々あります。
特に油脂を入れてからの最後の仕上げで捏ねすぎることが多いと思います。
手ごねをするとき
逆に手ごねだと捏ね不足になることが多いです。
そしてミキサーよりも時間がかかるので、生地の温度の変化にも注意しないといけません。
しっかりと作業台にこすりつけ、しっかりと叩くということを繰り返し、できるだけ素早くグルテンを作っていくことが大切です。
冬は特に生地の温度が下がりやすいので難しいです。
作業台は木製のものがおすすめ
生地を成形したりするための作業台ですが、木製のものがおすすめです。
ケーキを作ったりする時は、人工の大理石などがいいんですがこれをパン生地の作業に使うと生地の温度に変化が出やすいです。
木製のものは温度変化も少なく生地に優しいのでおすすめです。
手粉は必要最低限にする
生地を扱うときは、ベタベタと手や作業台にくっつかないようにするために手粉(強力粉)を使います。
ただ、手粉は使いすぎると出来上がったパンに穴が空いたりします。
また、配合よりも多く粉を含むことになるので、思ったようなパンにならないこともあります。
温度管理はしっかりとする
パンを作る上で生地の温度を管理することはとても重要です。
生地の温度が低いと発酵時間を伸ばせばいいように思いますが、極端に低い場合や高い場合は、出来上がりのパンにも影響してきます。
できれば、目標温度の±2℃に抑えれるようにした方がいいと思います。
パンはイーストで膨らみます。
イーストは温度にとても敏感なので、低いと動きが鈍くなるし、高いと活発に動き過ぎます。
温度を管理してイーストを適切に活動させてあげることで良いパンが作れます。
そのためには、気温を考慮して吸水の温度を調節することが重要です。
特に牛乳を入れるパンでは要注意です。
気温が低い時は少し温めた方がいいです。
時間管理はしっかりとする
捏ねあがった温度に対しての発酵の時間はしっかりと管理しましょう。
最終的には生地の発酵具合で判断しますが、時間も考えながら作業します。
発酵に時間がかかりすぎると、生地の温度が低かったのか、イーストや他の副材料が少なかったのかなどの判断ができます。
そして、発酵が早いとその逆が考えられます。
また、焼き上がるまでの時間も重要です。
レシピの時間よりも焼き上がるまでに長く時間がかかってしまうと、その分水分がなくなりパサついたパンになります。
少ない手数で分割する
生地を分割するときに何回もカットすると、つぎはぎの生地になります。
そうなるときれいに丸めることができないのでうまく発酵が進みにくくなります。
分割する時は1回か2回で目標のグラムになるようにします。
そして、なるべく分割の断面が目立たないようにカットします。
生地を丸める時は表面をきれいに張らせる
生地は丸めることでパンチと同じような効果が出て、ボリュームのあるパンになります。
そして、きれいに張らせることでしっかりとガスを保持することができるので、より上記の効果が出ます。
また、丸めた後の生地のお尻はしっかりと閉じるようにしましょう。
オーブンの特徴を理解する
パン屋さんと家庭との一番の違いはオーブンだと思います。
家庭のオーブンはガスではなく電気のことが多いと思いますが、そうなると火力が弱く焼くのに時間がかかります。
焼くのに時間がかかるとその分、水分の少ないパンになります。
また、家庭のオーブンには下火というものがないのが普通です。
パンは下火で煽ることによって窯のびします。
窯のびをすることでパンにボリュームが出てふんわりとした食感のパンになります。
小さいパンを焼くときよりも食パンとかを焼く時は顕著に違いが出ると思います。
家庭のオーブンを使うときは何度もパンを焼いてみて、特徴を理解することが重要だと思います。
私はお金があるならガスオーブンを買いたい!!!
まとめ
どんなパンを作るときにも言える最低限のことをまとめました。
ここに書いてあることに気をつければ、大きな失敗はしないと思います。
長文でしたがここまで読んでいただいてありがとうどざいました。
少しでも参考になれば幸いです。