こんにちは。あおきです。
デカフェコーヒーやカフェインレスコーヒーとよく言いますが、カフェインの有無で味に違いがあるのか気になったことはありませんか?
そして飲み比べてみたいと思ったことはありませんか?
以前よりも、デカフェコーヒーは購入しようと思えば気軽にいろんなものを購入できるようになってきました。
しかし、コーヒー豆屋さんでも中々同じ銘柄、同じ焙煎度のものを比較して飲むことはできないのではないでしょうか。
そこで、普段はデカフェコーヒーしか焙煎していない私ですが、今回比較するために全く同じ銘柄のカフェインありの生豆を購入し、同じ焙煎度に焙煎して味の違いを比較してみました。
私自身もかなり興味深い味比べで楽しかったです。
比較する豆の特徴
比較するコーヒー豆は、私がネットショップで販売しているものと同じでJAS有機コーヒー豆の「エチオピア シダモ シャキッソ」です。
標高は1,850-2,200mで、精選方法はナチュラル、品種はティピカ種です。
カフェインレスの方は、マウンテンウォータープロセスによってカフェイン処理をしています。
この豆を栽培している農園主のテスファイ氏は元々農学者で、農学者らしい緻密で丹念な栽培手法により化学肥料を必要とせず、2010年にはJAS有機、2016年にはレインフォレストアライアンスの認定を取得しています。
この素晴らしいコーヒー豆を使って比較をしていきたいと思います。
生豆の比較
左のコーヒー生豆がカフェインレスで、右がカフェインありのものです。
カフェインありの方が青々としているのに比べてカフェインレスはもう焙煎したかのような茶色になっています。
香りはカフェインありの方は果実の種らしい青っぽさの中にほんのりとエチオピアの華やかな香りがあり、カフェインレスの方はほんのりと甘い落ち着いた紅茶のような香りがします。
触感はカフェインありの方は滑らかな質感、カフェインレスはカフェインありに比べると少しざらっとした質感です。
焙煎工程での比較
カフェインありの方は、カフェインレスに比べて焙煎時間が少し長めにかかり、チャフ(焙煎時に出るコーヒー豆の薄皮)も多く出ました。
カフェインレスは、初めから茶色っぽいので色の変化を見るのがカフェインありに比べて難しいですが、チャフは少なく焙煎時間もカフェインありに比べて短めでした。
焙煎後の豆の比較
両方とも同じ焙煎度合いで中煎りです。
左のカフェインレスの方がカフェインありに比べて色が濃くなってます。
見た目的にはカフェインレスは深煎りくらいの色の濃さがありますね。
ドリップしたコーヒーの比較
ドリップすると色の変化はほとんど感じません。
(若干カフェインありの方が色が濃く見えますが、これは光の当たり具合な気もします。)
味、香りの比較
飲んでみて感じる率直な感想は、この2つは全くの別物になっているということです。
コーヒー豆の成分に関してはカフェイン以外一緒ですが、カフェインを抜く工程を入れることで味や香りに大きな変化が出るようです。
カフェインありの方は、はっきりとしたモカの香りと果実の甘みを感じることができ、中煎りですがコクもあります。
カフェインレスの方は、モカの香りはほとんどしませんがほんのりとした甘みを感じ、バランスが良く後味がすっきりしています。
私がカフェインに弱い体質だからかもしれませんが、比較して思うのはカフェインありの方はカフェインレスに比べてカフェインの負荷のようなものを感じます。
そしてその負荷がないせいかカフェインレスの方がゴクゴクと飲むことができました。
結論
カフェインありとカフェインレスでは、成分的にはカフェインが多いか少ないかだけの違いですが、カフェインの処理工程によって味にも大きな変化があることがわかりました。
そしてそれはほんの少しの変化だけではなく、別物と言っていいほどの味の変化がありました。
ただ、別物ではあるけれど豆本来の特徴が完全になくなったわけではありません。
例えば、コーヒーとお菓子を合わせるときにベリーのような香りを感じるコーヒーには比較的ベリー系を使ったお菓子が合いやすいです。
そしてそのコーヒー豆をカフェインレスにした際は、そのベリーのような香りが極端に少なくなりますが、やはりベリー系のお菓子を使ったものとの相性がいいと思いました。
今回の飲み比べによってカフェインの有無でかなり味に差があることが分かりましたが、質のいいコーヒー豆ならカフェインレスにしても本来の特性が完全に失われることはなくお菓子と一緒に楽しむことができることを改めて感じました。