パン屋かケーキ屋で働きたいけど、どっちがいいかなあ。
パン屋は体力的にきつくて、、ケーキはクリスマスが大変?でも大変ってどのくらい?
分かるようで分からないようなパン屋とケーキ屋の疑問。
両方で働いたことのある私がパン屋とケーキ屋の仕事内容からその違いまでをお伝えします。
そして、パン屋かケーキ屋のどちらで働いたらいんだろうと悩んでいる方、
結論を先に言うと、パン屋かケーキ屋かで悩むのではなく、自分がそのお店の商品を食べて「美味しい!」と思うお店で働くことをおすすめします。
「給料が安い」「労働時間が長すぎる」「サービス残業多すぎ」
\ そんな悩みはこれで解決!! /
こちらは私が働いていたパン屋とケーキ屋の1日です。
1日の流れを知りたい方はこちらも合わせてどうぞ。↓↓
パン屋とケーキ屋の違い
パン屋とケーキ屋の両方で働いて感じた違いを書いていこうと思います。
労働時間
パン屋は朝が早い
みんなが知っての通り朝が早いです。当日に焼きたてのパンを出そうと思ったらやっぱり早い出勤になってしまいます。その代わり帰るのもちょっと早いことが多いです。
オーバナイト製法を使っているお店なんかはある程度の時間のコントロールが効くので、出勤がもう少しゆっくりだったりします。私のお店はストレート法でしか作っていなかったので朝がめちゃ早でした。
パン屋の方が時間を意識することが多い
パンはイーストを使います。そして午前中は立て続けに生地を仕込みまくります。
たくさん仕込んだだけその後に分割、成形、焼成が待っています。
捏ね上げ温度にもよりますが、一次発酵を1時間、物によってはその30分後にパンチ、そして少し休ませてから分割、成形のあとに二次発酵を1時間して焼成します。(生地の状態によっては時間は前後します。)
この流れが仕込んだ生地の分だけあります。
常に時間を確認しながらの作業でした。
慣れるまでは本当に訳がわからなかったです。。慣れたらなんてことないんですが。
パン屋の方が時間が不規則
私が働いていたパン屋では、早番と普通番が不規則なシフトでした。
2時に出勤した次の日は6時半に出勤したり、、
この交互って結構きついんですよね〜
ケーキ屋は行事が大変
特にクリスマスは大変です。朝はいつもより早く夜はいつもより遅くなります。
私が働いていたところでは、クリスマス前の1週間は夜の12時くらいまで働いていました。でもこれはお店によって色々だと思います。早く帰れるとこもあればもっと遅いところも。。
そして、クリスマス当日のケーキの引き渡しも結構バタバタします。
受け渡しのトラブルがあったりなかったり。。
環境
パン屋の夏は暑い
一日中オーブンが動いているので、パン屋の夏は暑いです。
オーブンの前で作業することもしばしば。これがめちゃ暑い。冷房をつけてても暑い。。
お店のオーブンの位置と数によって違うかもしれませんが、私が働いていたお店は狭い場所に大きなオーブンが2台あるお店だったので熱が逃げず暑かったです。
しかも店が地下にあったので店の奥は窓がなく換気もできなかった。。
ケーキ屋の冬は寒い
これは職場によると思いますが、生クリームを大量に扱うクリスマスとかは生クリームがダレないようにあえて作業場で暖房を使わなかったりします。
折り込み生地の作業場所は温度管理されているお店も。。
デニッシュなどの折り込み生地を作っているお店でちゃんとしているところは、バターと生地がダレないようにその作業場所だけ冷えた空間にしていたりします。
でもこれはよほど気を遣っているところか場所に余裕のあるところくらいかもです。
個人店では少ないです。
夏は涼しいので最高です。笑
残ったパンやケーキはお持ち帰りできる
残ったパンやケーキは持って帰ったり職場で食べたりしました。
これは特権。
働き続ければ大体一通り食べれます。これはめちゃ嬉しい。
仕事内容
パン屋の方が力仕事
パン屋の方が力仕事です。
パンを仕込む前は25kgの粉袋をからミキサーに粉を入れ、捏ね上がったらミキサーから番重(ばんじゅう)に移します。
作るパンの種類によりますが、大体10kgくらいの生地が出来上がるのでそれを番中に移します。これも女の人からしたらちょっと力仕事。。
粉袋(25kg)はミキサーに粉を入れる時よりも、保管している場所からミキサーの近くに運ぶのが重くて大変でした、。最初は運べず。。
でもいつの間にか運べるようになっていました。これは慣れかも。
あと、パンをのせる天板が重い!パンをのせるとさらに重い。
綺麗に掃除するのも重い。ちょっとしたことなんですが、天板は毎回使うのですごい量なんです。
ただ、最初は大変ですが働いているうちに必要な筋肉がつき、体の使い方も分かってくるので最初ほどは大変じゃなくなります。
パン屋はスピードが求められる
パンは常に発酵しています。
例えば生地を分割するときにゆっくりと分割していたら、最初に分割した生地と最後の生地では発酵具合が変わってきます。
なので、ある程度のスピードが求められます。
パンは出来上がるまでに時間がかかる
パンは発酵させて生地を作るので出来上がるまでに時間がかかります。
大体早くても3時間くらいかかります。長い場合は1日以上。。
ただ時間はかかるけど発酵に時間をかけるだけなので、特に何かをずっとしているわけではありません。
できるのに1日以上かかるものは、私たちが寝ている時間を使って発酵させたり休ませたりしています。
ケーキは出来上がるまでに工程がたくさんある
例えば、ガトーショコラとかチーズケーキなどは焼くだけなんですが、何層にもなっているムースを使ったケーキなどは、いくつかのパーツを作ってそれらを組み合わせて作るので工程がたくさんあります。そして工程の分だけ作業があります。
ケーキはデリケート
ケーキは作っている過程もですが、箱に詰めてお客さんに渡すときにも気を遣います。
倒してしまうことやうっかり生クリームに当たってしまうことも。。
ケーキ屋の方が細かい作業が多い
仕上げの飾りが細かいことが多いです。
8ミリ角に切ったオレンジの皮を2個ずつのせる、とかケーキ自体にチョコペンで字を書くとか、、
それを1個1個やってフィルムを巻いてトレイに乗せる。全部気を使います。
最初は手がプルプルしてました。笑
ケーキは冷凍できる
物によりますがケーキは冷凍できます。ある程度まで作っておいてお店に出す当日に必要な分だけ解凍して仕上げるということができます。
パンは生地の状態で1日くらいなら冷蔵で保存できますが、それ以上はあまりしないほうが無難です。
パン屋は朝が早くて、ケーキ屋が早くない理由はこれかもしれません。
ケーキ作りの方が気を遣う
生クリームの立て具合やメレンゲを生地に混ぜるときなど、ケーキはパンよりも一度失敗すると修正するのが難しい工程が多いです。
例えば生クリームがボサつく、バターと卵が分離する、粘度の高いものを焦がすとか。。
パンも失敗できないポイントはありますが、ケーキよりは少ない気がします。
それにパンは、途中でちょっとおかしいなと思ってもそこからある程度なら修正することが可能なことも多いです。
ケーキ屋の方が洗い物が多い
これは地味にしんどいです。できたら食洗機がある職場がいい。。
ケーキは生クリーム、バターなどの油物が多いし作業工程もたくさんあるので、それらに使うボールやホイッパーなんかもたくさん使います。それから焼き型がたくさん。
パンも仕上げで生クリームやカスタードを使うお店は洗い物が出ますが、ケーキ屋に比べたら大した量ではないです。
給料
パン屋もケーキ屋も給料はお店によりますが、大体15〜25万くらいです。
個人店は20万以下のところが多いと思います。
ある程度の規模の会社なら早番手当やボーナスなどがあります。
求人情報に「給料はお問い合わせください」と書いてあるものが多いと思いますが、そういう個人店で給料が高いということはあまりないと思います。
ただ、この仕事は給料じゃないプライスレスがあるんですよね〜
やりがい
やりがいはどちらを選んでもあります。
お客さんが自分の商品を選んで食べてくれる、たくさんのできないことができるようになる、美味しいパンやケーキが作れるようになる、、
自分の実力が自分も周りからもわかりやすい職業なので、できれば褒められるし、できなければ課題としてできるまで頑張れるので飽きない楽しい仕事だと思います。
そしてやればやるほどできればできるほど自分がレベルアップしてるみたいで嬉しくなります。
また、個人店で製造をしながら接客をするお店だと、ダイレクトにお客さんの声が聞けるのも楽しいです。
私の作ったものを指差して、「これが美味しかった」という声を聞くだけでも、その日1日が幸せな日になります。
パン屋かケーキ屋のどちらかで迷っているなら
色々と書きましたが、私はパン屋とケーキ屋で働いて得るものが多かったし、働いてよかったと思っています。
それに、今も時間が許すなら働きたいと思っています。
残念ながら、家の近くには働きたいお店がないので違う仕事をしていますが。。
子どもとの時間も大切にしたいと思うと両立が中々厳しい。。
もし、パン屋とケーキ屋の違いを見てもパン屋かケーキ屋のどちらで働くか迷っているなら、どっちでというよりは自分が美味しいと思うお店で働くことをお勧めします。
私自身がそうだったのですが、自分が作りたいと思うものを売っているお店で働く方が得るものも多いし、しんどくてもこれを作りたいという気持ちで頑張れます。
フランスではお店の看板に「パティスリー ブーランジェリー」と書いてあるところが多いです。そして両方売っていて、日本ほど区別がないように感じます。
日本ではパンとケーキは別物のように扱われていますが、パンはイーストを使うという大きな違いはあれどどちらも原材料はほとんど同じ。
素材の特徴を知ってそれらをどのように形にしていくかということを学ぶのに、パン屋かケーキ屋かということよりも、どのお店で働くか、自分好みの美味しいお店はどこか、で決める方がいいと思います。
そして美味しいお店は、商品に手を抜かずシェフの思いもしっかりしていることが多いので、技術以外に学ぶものもたくさんあると思います。
理想の職場の見つけ方
「自分が美味しいと思うお店で働くのがいい」
と言いましたが、
とはいえ、生活するにはそれなりの給料は必要ですし、家族がいれば全ての時間を自由に使えるというわけでもありません。
やっぱりそれなりに給料は欲しいですし、休みも欲しい。
しかし、求人内容を見ても具体的なことが書かれていない。
そういう経験はありませんか?
そんな時におすすめなのは、転職エージェントを使うことです。
それも「飲食専門」の転職エージェントを使うのがかなりおすすめです。
なぜ飲食専門の転職エージェントがおすすめなのかはこちらに記載しましたので、こちらを読んでじっくりと検討してみてください。